この記事では、未経験からITエンジニアへの転職を目指している人向けに、開発エンジニアの職種・仕事内容・必要スキルを詳しく解説します。
開発エンジニアという言葉を耳にすることはあっても、実際にどんな仕事をしているのかイメージできない人も多いのではないでしょうか。
IT業界は急成長しており、アプリやシステムを支える開発エンジニアの需要は年々高まる中「エンジニアに興味はあるけど、どこから始めればいい?」という方は、ぜひ最後まで読んでください。
開発エンジニアとは?
開発エンジニアとは、ソフトウェアやアプリケーションを設計・開発するエンジニアのことです。企業やユーザーの要望に応じて、システムやWebアプリ、スマホアプリなど、さまざまな開発を担当します。他のエンジニア職種との違いは次の通りです。
インフラエンジニア | システムを動かす基盤(サーバー、ネットワーク)を構築 |
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ネットワークエンジニア | 通信の仕組みを設計・運用 |
開発エンジニア | アプリやシステムを開発し、ユーザーが実際に使う機能を実装 |
要するに、私たちが普段使うアプリやWebサービスを作るのが開発エンジニアです。
開発エンジニアの主な仕事内容
開発エンジニアの業務は、ただコードを書くことだけではありません。大きく分けて以下の工程があります。
- 要件定義・設計
- 実装(プログラミング)
- 検証(テスト・デバック)
- 運用・保守
1.要件定義・設計
顧客や企画担当と話し合い、「どんな機能を作るか」「どんな仕様にするか」を決めます。その内容をもとに、システムの設計図を作成します。
2.実装(プログラミング)
設計に基づいてコードを書き、システムやアプリを開発します。使用するプログラミング言語は、Java、Python、PHP、JavaScriptなど、案件によって異なります。
3.検証(テスト・デバッグ)
開発したシステムが正しく動作するか確認し、不具合を修正します。テスト工程は品質を保つうえで非常に重要です。
4.運用・保守
リリース後もシステムを安定して稼働させるため、バグ修正や機能追加などを行います。
開発エンジニアの年収・市場価値
平均年収の目安
未経験者・新人 | 300万円~400万円 |
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経験3~5年 | 500万円前後 |
リードエンジニア・上級職 | 700万円以上 |
フリーランス | 月単価60万~100万円も可能 |
年収はスキルや経験、業界によって大きく変わります。Web系企業や自社開発企業では高収入が期待でき、スキルが高ければフリーランスとして独立する道もあります。
年収を左右する要因
保有スキル | 需要の高い技術を扱えるか |
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得意業界 | 金融、医療など専門性が高い分野は報酬も高め |
就業形態 | 正社員、SES、フリーランスで条件が異なる |
開発エンジニアに必要なスキル・適性
プログラミング言語
Java、Python、PHP、JavaScriptなど、幅広い言語を扱います。まずは1言語を重点的に学習しましょう。
フレームワーク・ツール
Spring(Java)、Laravel(PHP)、React(JavaScript)など、開発を効率化するツールも必須です。
論理的思考力・問題解決力
エラーや課題に対して、原因を分析し解決する力が求められます。
適性
- コツコツ作業できる人
- 新しい技術を学び続けられる人
- チームで協力できる人
未経験から開発エンジニアになるには?
学習方法
- 独学:Progateやドットインストールで基礎を学ぶ
- スクール:プログラミングスクールで短期間集中学習
- 書籍:「スッキリわかるJava入門」など初心者向け書籍
ポートフォリオ作成
GitHubにコードを公開し、転職時のアピールに活用しましょう。
資格取得
- 基本情報技術者試験(IT全般の基礎知識)
- 応用情報技術者試験(中級レベル)
未経験OKの求人に応募
SESや自社開発企業の育成枠を狙うのが一般的です。
開発エンジニアのキャリアパス
開発エンジニアは、スキルや経験を積むことで多様なキャリアを描けます。ここでは代表的なパターンと、それぞれの特徴を紹介します。
① 上級エンジニア(リードエンジニア / アーキテクト)
仕事内容 | チームの技術面をリードし、コードレビューや設計の最終判断を担当 大規模開発ではアーキテクチャ設計も任される |
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必要スキル | 複数言語・フレームワークの知識 開発プロセス全体の理解 |
年収目安 | 600万〜800万円以上 |
特徴 | 技術力を極めたい人に最適 最新技術の導入や品質改善にも関わる |
② プロジェクトマネージャー(PM)
仕事内容 | 開発プロジェクト全体の進行管理、メンバー管理、予算・納期の調整 |
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必要スキル | マネジメント力、コミュニケーション力 要件定義や基本設計などの上流工程スキル |
年収目安 | 700万〜1,000万円以上 |
特徴 | 技術から管理職へのキャリアシフト IT業界での需要が高く、リーダーシップを発揮できるポジション |
③ フリーランスエンジニア
仕事内容 | クライアント案件を請け負い、開発を担当 |
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メリット | 案件単価は月60万円〜100万円超も可能 働く場所や時間を自由に選べる |
課題 | 自己営業、案件獲得、税務管理などは自分で対応 |
特徴 | 高いスキルがあれば年収1,000万円以上も現実的 特にWeb系・アプリ開発スキルは高単価 |
④ ITコンサルタント / 技術アドバイザー
仕事内容 | 顧客企業のシステム戦略策定や改善提案を行う |
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必要スキル | 高度な業務理解、IT知識 課題解決力と提案力 |
年収目安 | 800万〜1,200万円 |
特徴 | 経営層と近い立場で働ける 技術だけでなくビジネス視点も必要 |
⑤ CTO(最高技術責任者)・スタートアップ創業
仕事内容 | 企業の技術戦略を統括 新規サービスの開発、エンジニア組織の構築 |
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必要スキル | 技術選定とアーキテクチャ設計能力 チームマネジメント・採用スキル |
年収目安 | 1,000万円以上+ストックオプション |
特徴 | 経営に関わりたい人におすすめ 技術力+マネジメント力+事業戦略力が必須 |
キャリアパスを決める3つのポイント
- 技術を極めたいのか、マネジメントやビジネスに進みたいのか
- 安定志向か、独立して高収入を目指すか
- どの分野でスキルを伸ばしたいか(Web、AI、クラウドなど)
将来性と市場価値
- DX(デジタルトランスフォーメーション)推進により、開発エンジニアの需要は今後も増加
- AIやクラウド技術に強いエンジニアは特に高待遇
- フルスタックエンジニアは市場価値が高く、どの企業からも求められる
まとめ
開発エンジニアは、アプリやWebサービスなど、私たちの生活を便利にするシステムを開発する重要な職種です。仕事内容は幅広く、要件定義からプログラミング、テスト、運用まで携わることも多く、IT業界において欠かせない存在といえます。年収はスキルと経験次第で大きく変わり、未経験でも学習と実践を積めばキャリアアップが可能です。特に、JavaやPythonといった需要の高いプログラミング言語を学ぶことで、転職市場での価値を高められます。
ポイントの再確認
- 開発エンジニアの仕事内容
要件定義、プログラミング、テスト、運用 - 平均年収
未経験は300万〜400万円、経験者は500万以上も - 必要スキル
プログラミング、論理的思考力、コミュニケーション力 - 未経験からの道
学習→ポートフォリオ→資格→求人応募
次にやるべきこと
- まずは1つの言語を選んで学習をスタート
初心者なら「Python」や「Java」がおすすめ - ポートフォリオを作成して転職準備
GitHubにコードを公開して実績を見せる - 資格やスキルの補強
基本情報技術者試験で基礎を固める
開発エンジニアは、将来的にプロジェクトマネージャーやフリーランス、ITコンサルタントなど幅広いキャリアにつながる仕事です。IT業界は成長が続いており、今が挑戦のチャンスです。「将来のキャリアを広げたい」「技術を身につけて市場価値を高めたい」という方は、今日から一歩を踏み出してみましょう。