インフラエンジニアの年収|経験・職種別の相場と上げる方法

インフラエンジニアの年収|経験・職種別の相場と上げる方法

インフラエンジニアとして働くなかで、「今の年収は相場と比べて高いのか、低いのか」「どうすれば年収を上げられるのか」と気になる方も多いでしょう。

インフラエンジニアの年収は、経験年数そのものよりも、担当する工程や専門分野、働く環境で大きく変わります。

ここでは、インフラエンジニアの年収の相場を、経験年数や年代、公的な統計から解説します。職種や働き方による違いに加えて、年収を上げるために今からできる具体的な方法もまとめました。

SUMMARY
この記事で分かること
  • インフラエンジニアの年収の相場(経験年数別・年代別・公的な統計)
  • 職種や働く環境による年収の違いと、年収が上がりにくい理由
  • 上流工程・専門分野・資格・転職など、年収を上げる方法

インフラエンジニアの年収の相場

経験年数と担当工程で見た年収の目安

インフラエンジニアの年収は、どの工程を任されているかで大きく変わります。求人情報をもとにした目安は、次のとおりです。

経験・役割年収の目安
運用・保守が中心(経験3年未満)300万〜450万円
構築を担当(経験3〜5年)450万〜600万円
設計・構築を主導(経験5〜10年)600万〜800万円
アーキテクト・マネージャー(経験10年以上)800万〜1,200万円

同じ経験年数でも、運用・保守だけを続けている人と、設計まで任されている人とでは、年収に大きな差が出ます。

工程ごとのキャリアの進み方は、[インフラエンジニアのキャリアパス]で解説しています。

年代別の年収の目安

年代別に見た目安は、次のとおりです。

年代年収の目安
20代350万〜500万円
30代500万〜700万円
40代600万〜900万円
50代700万〜1,000万円

どちらの表も、実際の年収は企業や業界、地域によって異なります。年代が上がるほど幅が広がるのは、30代以降に担当する工程や役割の差が開きやすいためです。

公的な統計で見た年収

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、インフラエンジニアにあたる「システムエンジニア(基盤システム)」の年収は889万円、平均年齢は38.3歳とされています(令和7年賃金構造基本統計調査)。

ただし、この統計の分類には、システムの設計やコンサルティングを担う人も含まれています。そのため、運用・保守が中心の若手を含む求人の目安よりも、高めの数字になっている点に注意が必要です。統計は全体の傾向、求人の目安は自分の立ち位置を知るためのものと考えるとよいでしょう。

職種・働き方による年収の違い

職種による年収の傾向

インフラエンジニアの中でも、専門分野によって年収の傾向は異なります。

職種年収の傾向理由
サーバーエンジニア平均的求人の数が多く、経験によって幅が広い
ネットワークエンジニア平均的サーバーエンジニアとほぼ同じ水準。設計ができると上がりやすい
クラウドエンジニアやや高めクラウドへの移行が進み、需要に対して人材が足りない
セキュリティエンジニア高め専門性が高く、担える人材が限られる
SRE・AIインフラエンジニア高め新しい分野で、インフラとコードの両方の力が求められる

需要に対して人材が少ない分野ほど、年収は高くなる傾向があります。それぞれの仕事は、[クラウドエンジニアとは]、[セキュリティエンジニアとは]、[AIインフラエンジニアとは]で紹介しています。

働く環境による違い

同じ仕事内容でも、働く環境によって年収の水準は変わります。

働く環境年収の傾向
SES企業(下請けの現場)低めになりやすい。商流が深いほど、エンジニアに入るお金が少なくなる
SIer(元請け)平均〜高め。設計など上流の工程を担いやすい
事業会社・Webサービスの企業企業による。自社のサービスが好調な企業は高めになりやすい
外資系・大手クラウドの企業高め。求められる技術や英語の水準も高い

元請けに近い企業ほど、上流の工程を担えて年収も上がりやすいのが一般的です。

年収が上がりにくい理由

年収が伸び悩む人には、次のような共通点があります。

  • 運用・保守だけを長く続けている
    決まった作業が中心で、経験が評価につながりにくい。
  • 商流の深い現場にいる
    多重下請けの構造で、エンジニアの取り分が少ない。
  • スキルが見えにくい
    担当した仕事の内容や成果を、言葉や数字で示せていない。

逆にいえば、ここを1つずつ変えていくことが、年収を上げる近道になります。

インフラエンジニアが年収を上げる方法

上流の工程に進む

年収を上げるうえで最も効果が大きいのが、運用・保守から構築、設計へと担当する工程を広げることです。今の現場で設定作業や手順書の作成など一歩上の仕事を引き受け、構築や設計に関わる機会を少しずつ増やしましょう。

需要の高い分野を掛け合わせる

サーバーやネットワークの経験に、クラウド、セキュリティ、自動化(PythonやAnsible)の力を掛け合わせると、人材の少ない領域で評価されやすくなります。とくにクラウドは、多くの企業が移行を進めているため、求人の数も増えています。

資格で実力を示す

資格は、知識を体系的に身につけられるうえ、転職や社内の評価で実力を示す材料になります。企業によっては、資格手当や合格時の一時金がもらえることもあります。

分野代表的な資格
ネットワークCCNA、CCNP、ネットワークスペシャリスト試験
サーバーLinuC、LPIC
クラウドAWS認定、Microsoft Azure認定、Google Cloud認定
セキュリティ情報処理安全確保支援士

資格の選び方は、[インフラエンジニアのおすすめ資格一覧]で紹介しています。

年収の高い環境に移る

今の職場で上流の工程に進む見込みがない場合や、商流の深い現場から抜け出せない場合は、転職で環境を変えることが年収アップの近道になることもあります。元請けのSIer、事業会社、クラウドの企業など、担える工程と年収の水準を比べて選びましょう。

経験を数字で伝える

社内の評価でも転職でも、経験は具体的に伝えるほど評価されます。担当したサーバーの台数、システムの利用者数、障害の対応件数、自動化で減らした作業時間など、経験を数字で示せるように整理しておくと、年収の交渉でも説得力が増します。

インフラエンジニアの年収でよくある疑問

Q.インフラエンジニアで年収1,000万円は目指せる?

目指せます。大規模なシステムの設計を担うアーキテクトや、プロジェクトマネージャー、クラウドやセキュリティの高度な専門家になると、1,000万円を超える求人もあります。そのためには、上流の工程と専門分野の両方で実績を積むことが欠かせません。

Q.未経験から始めると、最初の年収はどのくらい?

運用・保守や監視の仕事から始めることが多く、年収は300万円前後からが一般的です。最初は高くありませんが、構築や設計へと担当を広げていけば、経験とともに年収を上げていきやすい職種です。

Q.夜勤があると年収は上がる?

夜勤や休日の対応がある職場では、深夜手当やシフト手当が付くため、年収が上がる場合があります。ただし、手当で上がった分は担当する工程が変わらない限り伸びにくいため、長い目で見ると上流の工程に進むほうが年収は上がりやすくなります。

Q.転職すると年収はどのくらい上がる?

経験や転職先によって大きく変わります。とくに、商流の深い現場から元請けや事業会社へ移る場合や、運用・保守から構築・設計の仕事に移る場合は、年収が上がりやすい傾向があります。年収だけでなく、次に経験できる仕事の内容もあわせて比べることが大切です。

Q.フリーランスになると年収は上がる?

設計・構築の経験がある人なら、会社員のときより収入が増える場合があります。一方で、案件が途切れるリスクや、社会保険・税金の手続きを自分で行う必要もあります。会社員として上流の経験を十分に積んでから考えるのがおすすめです。

まとめ

インフラエンジニアの年収は、経験年数よりも、担当する工程や専門分野、働く環境で大きく変わります。

この記事のポイントは次のとおりです。

  • 年収の相場
    運用・保守中心で300万〜450万円、設計を主導する立場で600万〜800万円、アーキテクト・マネージャーで800万円以上が目安。
  • 職種による違い
    クラウド、セキュリティ、SRE・AIインフラなど、人材の少ない分野ほど年収は高めになりやすい。
  • 環境による違い
    商流の深い現場ほど低く、元請けや事業会社、クラウドの企業ほど高めになりやすい。
  • 上げる方法
    上流の工程に進み、需要の高い分野を掛け合わせ、資格で実力を示す。
  • 環境を変える
    今の職場で上流に進めない場合は、転職で環境を変えることも有効。

年収は、日々の仕事で積み上げた経験の結果として上がっていきます。まずは今の仕事で一歩上の工程に関わり、その経験を数字で語れるように整理するところから始めてみましょう。

記事の企画・執筆

IT基盤(インフラ)エンジニアのための求人・情報サイト「テックドック」の編集部です。ネットワーク・サーバー・クラウド・セキュリティなど、IT基盤の仕事・技術・資格・キャリアに役立つ情報を、実務に即した視点で発信しています。