インフラエンジニアの転職|成功のポイントと進め方

インフラエンジニアの転職|成功のポイントと進め方

「上流の工程に進みたい」「年収を上げたい」「クラウドの仕事に携わりたい」など、インフラエンジニアが転職を考える理由はさまざまです。インフラエンジニアは需要が高く、経験を積んだ人ほど転職の選択肢が広がりますが、準備をせずに動くと、思っていた仕事と違ったという失敗にもつながります。

ここでは、インフラエンジニアが転職を成功させる方法を、転職市場の状況や転職を考えるタイミングから解説します。成功のポイントと失敗しない企業の選び方に加えて、転職活動の流れと各ステップのコツもまとめました。

SUMMARY
この記事で分かること
  • インフラエンジニアの転職市場と、よくある転職の理由・タイミング
  • 転職を成功させるポイントと、失敗しない企業の選び方
  • 転職活動の流れと、職務経歴書・面接・転職サービスの使い方

インフラエンジニアの転職市場とタイミング

転職市場の状況

インフラエンジニアの転職市場は、経験者にとって有利な状況が続いています。

主な理由は、次の3つです。

理由内容
IT人材の不足経済産業省の調査では、2030年にIT人材が最大で約79万人不足する可能性が示されている
クラウドへの移行システムをクラウドに移す企業が増え、設計や移行を担える人が求められている
セキュリティの強化テレワークの定着やサイバー攻撃の増加で、ネットワークとセキュリティの見直しが進んでいる

とくに、構築や設計の経験がある人、クラウドやセキュリティの知識がある人は、多くの企業から求められています。

よくある転職の理由

インフラエンジニアが転職を考える主な理由は、次のとおりです。

理由よくある悩み
上流の工程に進みたい運用・保守や監視の仕事が中心で、構築や設計に関われない
年収を上げたい経験を積んでも、年収がなかなか上がらない
新しい技術に触れたいオンプレミスの仕事が中心で、クラウドの経験を積めない
働き方を変えたい夜勤や休日の対応が多く、生活のリズムを整えにくい
商流の深い現場から抜け出したいSESで現場が変わるたびに、担当できる仕事が限られる

年収の相場や上げる方法は、[インフラエンジニアの年収]で解説しています。

転職を考えるタイミング

一般的に、構築や設計を一通り経験した3〜5年目ごろは、転職の選択肢が広がりやすいタイミングです。即戦力として評価されやすく、上流の工程やクラウドの仕事にも挑戦しやすくなります。

ただし、年数だけで判断する必要はありません。今の職場で身につく経験に限界を感じているなら、次に経験したい仕事ができるかどうかを基準に考えましょう。

キャリアの方向性は、[インフラエンジニアのキャリアパス]で整理できます。

転職を成功させるポイントと企業の選び方

転職の目的と軸をはっきりさせる

まずは、「なぜ転職したいのか」「転職して何を実現したいのか」をはっきりさせましょう。上流の工程、年収、技術、働き方など、譲れない条件と妥協できる条件を分けておくと、企業選びで迷いにくくなります。

これまでの経験を整理する

転職活動では、自分の経験を具体的に伝えることが大切です。次のような点を書き出しておきましょう。

  • 担当したシステムの種類と規模(サーバーの台数、利用者数など)
  • 担当した工程(運用・保守、構築、設計)と、自分の役割
  • 使ってきた製品や技術(OS、ネットワーク機器、クラウドなど)
  • 障害対応や改善の経験と、その成果(減らした作業時間など)

経験を数字で示せるように整理しておくと、書類でも面接でも説得力が増します。

求められるスキルを確認する

応募したい求人で、どのようなスキルが求められているかを確認しましょう。経験者の求人では、次のようなスキルがよく求められます。

スキル内容
設計・構築の経験要件から構成を考え、機器やサーバーを設定した経験
クラウドの知識AWS・Azure・Google Cloudなどでの構築や移行の経験
自動化の力PythonやAnsible、Terraformなどで作業を自動化する力
調整の力顧客やチームと要件をすり合わせ、作業を取りまとめる力

足りないスキルがあれば、資格の勉強や、クラウドで実際に環境を作るなどして補いましょう。資格の選び方は、[インフラエンジニアのおすすめ資格一覧]で紹介しています。

失敗しない企業の選び方

求人票の年収だけで選ぶと、入社後に「思っていた仕事と違った」となりがちです。次の点を、求人票や面接で確かめましょう。

確かめること見るポイント
担当する工程運用・保守だけか、構築や設計にも関われるか
商流元請けか、下請けか。自社のサービスか、客先に常駐するか
扱う技術オンプレミスか、クラウドか。どの製品や技術を使うか
働き方夜勤や休日の対応の有無、リモートワークの可否
評価と育成資格の支援や研修、評価の仕組みがあるか

とくに担当する工程は、今後のキャリアと年収に大きく影響するため、面接で具体的に質問しておくことが大切です。

インフラエンジニアの転職活動の流れ

転職活動の6つのステップ

転職活動は、一般的に次の流れで進めます。

STEP
目的を決める

転職の理由と、譲れない条件をはっきりさせる。

    STEP
    経験を整理する

    担当したシステムや工程、成果を書き出す。

    STEP
    情報を集める

    求人サイトや転職エージェントで、求人と相場を調べる。

    STEP
    書類を作る

    履歴書と職務経歴書を用意する。

    STEP
    応募・面接を受ける

    企業に応募し、面接で経験と意欲を伝える。

    STEP
    内定・退職の手続きをする

    条件を確かめて内定を受け、今の職場の引き継ぎを進める。

    在職中に進める場合は、目的の整理から内定まで、数か月かかることを見込んで計画を立てましょう。

    職務経歴書と面接のポイント

    職務経歴書では、プロジェクトごとに「どんなシステムで」「どの工程を」「どんな役割で担当したか」を具体的に書きます。担当した機器や技術、規模、成果をあわせて書くと、採用担当者がスキルを判断しやすくなります。

    面接では、経験に加えて、なぜ転職したいのか、入社して何をしたいのかをよく聞かれます。前の職場への不満だけでなく、次に挑戦したいことを前向きに伝えましょう。障害対応の経験は、原因をどう切り分け、どう再発を防いだかまで話せると、評価されやすくなります。

    転職サービスの使い分け

    転職活動では、目的に合わせてサービスを使い分けると効率よく進められます。

    サービス特徴向いている人
    求人サイト自分で求人を探して、直接応募できる自分のペースで求人を比べたい人
    転職エージェント担当者が求人の紹介や書類の添削、面接の調整を行う在職中で時間が限られている人、相談しながら進めたい人
    スカウトサービス経歴を登録すると、企業から声がかかる自分の市場での評価を知りたい人
    知人の紹介(リファラル)社員の紹介で応募する職場の雰囲気を事前に詳しく知りたい人

    テックドックでは、IT基盤を支えるエンジニア向けの求人を掲載しています。[テックドックの求人一覧]もあわせてご覧ください。

    インフラエンジニアの転職でよくある疑問

    Q.在職中に転職活動をするべき?

    できるだけ在職中に進めるのがおすすめです。収入が途切れないため、焦らずに企業を選べます。忙しくて時間が取れない場合は、転職エージェントに面接の日程調整などを任せると、在職中でも進めやすくなります。

    Q.30代・40代でも転職できる?

    できます。インフラエンジニアは経験が評価される職種のため、30代・40代でも設計や構築、マネジメントの経験があれば、多くの企業から求められます。年代が上がるほど、これまでの経験を次の職場でどう活かせるかを具体的に伝えることが大切です。

    Q.経験のないクラウドの仕事に転職できる?

    できます。オンプレミスでサーバーやネットワークを扱ってきた経験は、クラウドでもそのまま活かせます。AWS認定などの資格を取り、実際にクラウドで環境を作った経験を伝えると、未経験の分野でも意欲と基礎力を示せます。

    Q.資格がないと転職で不利になる?

    資格がなくても、実務の経験がしっかりあれば転職はできます。ただし、資格は知識を客観的に示せるため、書類選考で有利になる場合があります。とくに、経験の浅い分野に挑戦する場合は、資格で知識を補うのが効果的です。

    Q.転職回数が多いと不利になる?

    回数だけで判断されることは少なく、それぞれの転職で何を経験し、どう成長してきたかが重視されます。転職の理由と、経験に一貫した流れがあることを説明できるようにしておきましょう。

    まとめ

    インフラエンジニアは需要が高く、経験を積んだ人ほど転職の選択肢が広がる職種です。

    この記事のポイントは次のとおりです。

    • 転職市場
      IT人材の不足やクラウドへの移行で、構築・設計やクラウドの経験がある人は求められている。
    • タイミング
      構築や設計を一通り経験した3〜5年目ごろが、選択肢の広がりやすい時期。
    • 成功のポイント
      転職の目的を決め、経験を数字で整理し、求められるスキルを確認する。
    • 企業の選び方
      年収だけでなく、担当する工程、商流、扱う技術、働き方を確かめる。
    • 進め方
      在職中に計画的に進め、求人サイトや転職エージェントを目的に合わせて使い分ける。

    転職は、キャリアを前に進めるための手段の1つです。まずは転職の目的と、これまでの経験を書き出すところから始めてみてください。

    記事の企画・執筆

    IT基盤(インフラ)エンジニアのための求人・情報サイト「テックドック」の編集部です。ネットワーク・サーバー・クラウド・セキュリティなど、IT基盤の仕事・技術・資格・キャリアに役立つ情報を、実務に即した視点で発信しています。