営業・販売の経験は、インフラエンジニアでも活かせます。活かせる点と、新しく学ぶ点を分けて考えれば大丈夫です。
「ITの経験がない自分に、インフラエンジニアは無理ではないか」。営業職や販売職をしている方から、こうした相談を受けることがあります。ただし、これまでの経験は無駄にはなりません。この記事では、経験を活かせる場面と、新しく学ぶことを整理します。
この記事でわかること
- IT未経験でも目指せる理由と、営業・販売職の経験を活かせる場面
- 新しく学ぶことと、現在の仕事を続けながら始める方法
- 職務経歴書の書き方と、配属先で後悔しないための確認点
IT未経験でも、インフラエンジニアを目指せる理由
インフラエンジニアは、入社後の研修で必要な知識を身につけることを前提に、未経験の方を採用する会社があります。ITの経験がないことは、スタートの妨げになりません。
ただし、研修の内容や期間は会社によって違います。この点は、後の章で確認します。
ここで大切なのは、「今の仕事をやめてゼロからやり直す」と考えないことです。経験を持ったまま、新しい分野を学ぶ。そう捉えると、次の一歩が踏み出しやすくなります。
営業・販売職の経験を活かせる場面
営業・販売職の経験は、インフラエンジニアの仕事でも活かせる場面があります。特に、次の3つがあげられます。
ヒアリング力・傾聴力
お客さまの困りごとを聞き取る力は、障害や問い合わせの場面で役立ちます。「何が起きているのか」を、落ち着いて確認し、整理する力は、運用・監視の現場でも求められます。
説明力・提案力
専門用語を使わずに、相手に分かりやすく伝える力も、活かせます。インフラエンジニアは、チームやお客さまへの報告・連絡・相談が欠かせません。ここで、相手に合わせて伝える経験が役立ちます。
数字や目標を管理する習慣
売上や目標を見ながら、状況を把握して改善する経験もあります。システムの状態を監視し、異常を見つけて対応する仕事と、考え方が近い部分です。
ここで紹介したのは、「必ず評価される」ということではありません。「活かせる場面がある」ということです。自分の経験を思い返して、どれが当てはまるか考えてみてください。
新しく学ぶこと|これまでの経験だけでは足りない点
活かせる経験がある一方で、新しく学ぶこともあります。サーバーやネットワークの基礎知識を、新しく学ぶ必要があります。
ただし、転職前に学びすぎる必要はありません。研修の整った会社で、実務から学ぶ方が効率的です。基礎用語の学び方は、未経験の20代がインフラエンジニアを目指すとき、最初にやることで紹介しています。
資格については、[未経験からのインフラエンジニア転職に資格は必要?取るなら何を選ぶべき?]で解説しています。
どこから入るか|入口になりやすい仕事
未経験の方は、運用・監視の仕事から入る人が多いとされています。この「入口」を一つ決めておくと、次にやることが見えやすくなります。職種の違いや、どれから目指しやすいかは、[インフラエンジニアの種類|未経験から目指しやすいのはどれか]で解説しています。
営業・販売職の方には、勤務が不規則な方もいると思います。夜勤や交代制が気になる場合は、[インフラエンジニアはきつい?夜勤の実態と、後悔しないための確認ポイント]をご覧ください。勤務形態は、応募前に確認できます。
現在の仕事を続けながら、何から始めるか
営業職・販売職の方は、忙しくて勉強の時間を取りにくいと思います。最初から長時間の学習を目指す必要はありません。
まずは、次の3つを少しずつ進めるのがおすすめです。
- インフラエンジニアの仕事内容と職種の違いを知る
- サーバーやネットワークの基本用語に、軽く触れてみる
- これまでの仕事で、どんな経験をしてきたかを書き出す
3つ目は、転職活動の準備にもそのまま使えます。数字や担当した業務を書き出しておくと、職務経歴書をまとめるときに役立ちます。
学習の進め方や、未経験者向けの研修付き求人の見方は、研修付き求人の選び方で解説しています。
職務経歴書に、これまでの経験をどう書くか
営業職・販売職の経験は、そのまま書くだけでは、インフラの仕事との関係が伝わりにくいことがあります。大切なのは、仕事の中身を「どう動いたか」まで具体的に書くことです。
- 誰に対して、どんな役割を担っていたか
- 課題や要望を、どのように聞き取ったか
- 数字や目標に、どう向き合ったか
- 周りの人と、どのように連携したか
たとえば「顧客の要望を整理して社内に共有した」という経験は、インフラの現場で求められる連携の力として伝えられます。数字は、実際の実績のみを書いてください。
書き方の詳しい例は、[未経験のインフラエンジニア転職で使える職務経歴書の書き方]でまとめています。
[文系出身で不安がある方は、文系出身でもインフラエンジニアを目指せるか]もあわせてご覧ください。
配属先で後悔しないために|インフラの仕事かを確認する
未経験者の中には、「SES企業に入ったら、コールセンターなどインフラとは違う仕事に配属されてしまうのでは」と不安に感じる方もいます。この不安は、応募前の確認で減らせます。
確認しておきたいのは、次の点です。
- 配属先で、どんな業務を担当するのか
- 担当するのは、サーバーやネットワークの運用・監視などか
- 研修の内容と、配属後のサポート体制
- 勤務形態(夜勤・交代制の有無)
これらは、面接や相談のときに質問して構いません。スキルを高められる環境かどうかを確認するのは、とても大切なことです。SES企業の見分け方は、[未経験のSESはやめとけ?失敗しない企業の見極め方]で解説しています。
よくある疑問
営業職・販売職の経験は、本当に評価される?
評価されるかどうかは企業によって異なります。ただし、未経験採用では、コミュニケーションややり抜く力を見る企業もあります。職務経歴書で、具体的に伝えることが大切です。
プログラミングの知識がなくても大丈夫?
インフラエンジニアは、開発職と違い、最初からプログラミングを求められることは多くありません。入り口の仕事では、基礎知識と、手順を守る姿勢が重視されることが多いです。
営業職・販売職から勤務スタイルは変わ?
会社や配属先によって異なります。夜勤や交代制の有無は、応募前に確認してください。詳しくは、[インフラエンジニアはきつい?]で解説しています。
年齢によっては決まりずらい?
年齢だけで決まるわけではありませんが、未経験採用は若い方を対象にする企業もあります。気になる方は、早めに情報を集めることをおすすめします。年代別の考え方は、20代で未経験から目指すときをご覧ください。
まとめ
営業職・販売職で身につけた、ヒアリングや説明、数字を管理する習慣は、インフラエンジニアの仕事でも活かせる可能性があります。一方で、サーバーやネットワークの基礎は、新しく学ぶ必要があります。
まずは、これまでの経験を書き出し、入り口になる仕事を一つ決めることから始めてみてください。配属先や勤務形態は、応募前に確認することで、後悔を減らすことができます。

