LPICの難易度は?レベル別・他資格との比較と合わせて解説

LPICはレベルごとに出題範囲や難易度が大きく異なるため、自分の経験やキャリアプランに合った学習計画を立てることが重要です。

ここでは、LPICの難易度をレベル別に整理し、CCNAや基本情報技術者試験など他のIT資格との比較を通して、あなたに合った資格選びの参考になる情報を解説します。

LPICの資格概要や取得メリットについては、[LPICとは?資格概要をレベル別に解説]で詳しく紹介しています。

この記事で分かること
  • LPICのレベル別(1〜3)の難易度と、勉強時間の目安
  • CCNA・基本情報技術者試験・AWS認定資格など、他IT資格との難易度比較
  • キャリアプランに応じた、資格の組み合わせ方

1.LPICのレベル別の難易度

レベル対象者出題範囲難易度勉強時間目安
LPIC-1Linux初心者、IT基礎知識がある人基本コマンド、ユーザー管理、ファイルシステム、ネットワーク基礎★★☆☆☆(やや易しい)100〜150時間
LPIC-2LPIC-1取得者、Linux運用経験がある人シェルスクリプト、ネットワーク設定、セキュリティ、メールサーバー構築★★★☆☆(中級者向け)150〜250時間
LPIC-3Linuxの高度な実務経験者セキュリティ設計、仮想化・クラウド、LDAP、可用性構成★★★★☆〜★★★★★(かなり難しい)300時間以上

LPIC-1は未経験でも取り組みやすく、最初のステップに最適です。LPIC-2は現場で求められる実務力に近く、即戦力を示せるレベル。

LPIC-3は専門性が非常に高く、取得者は少数派ですが、その分価値も高い資格です。各レベルの詳しい試験内容は、[LPICレベル2とは?資格概要・受験方法・おすすめ学習法]もあわせてご覧ください。

2.他IT資格との難易度比較

LPICはLinuxに特化した資格のため、他の資格と比較すると特徴が明確になります。

資格難易度の目安勉強時間特徴
LPIC-1★★☆☆☆100〜150時間Linux入門
LPIC-2★★★☆☆150〜250時間中級技術
LPIC-3★★★★☆〜★★★★★300時間以上専門性が高い
LinuC★★☆☆☆〜★★★★☆レベルにより異なる日本市場特化、最新技術への対応が早い
CCNA★★☆☆☆〜★★★☆☆120〜200時間ネットワーク基礎
基本情報技術者試験★★☆☆☆100〜150時間広く浅くIT全般
AWS認定(SAA)★★★☆☆150〜200時間クラウド技術中心

LPIC vs LinuC

LPICとLinuCは、どちらもLinux技術者としてのスキルを証明する資格で、出題範囲には多くの共通点があります。難易度に大きな差はありませんが、LPICは国際的に通用する資格である一方、LinuCは日本市場に特化し、クラウドや仮想化など最新技術への対応が早い傾向にあります。

国内での就職・転職を重視するならLinuC、グローバルなキャリアを視野に入れるならLPICを選ぶのが効果的です。LinuCの難易度については[LinuCの難易度は?レベル別・他資格との比較と合わせて解説]で詳しく紹介しています。

LPIC vs CCNA

CCNAは、ネットワーク系の代表資格で、難易度はLPIC-1と同等〜やや上です。CCNAはCisco社の機器を前提とした出題が中心で、ルーティングやスイッチングといったネットワーク領域に特化している点がLPICとの大きな違いです。

Linux(サーバー)とネットワークという、異なる領域を扱う資格のため、どちらが「上位」というよりはカバーする範囲が異なると捉えるのが適切です。実務では、サーバーとネットワークの両方の知識が求められる場面が多いため、LPICとCCNAを両方取得しておくと、インフラ全般に対応できる人材として評価されやすくなります。学習の順序に決まりはありませんが、LPIC-1の難易度に近いこともあり、どちらから始めても大きな支障はありません。

LPIC vs 基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、出題範囲が広い一方でLinuxの内容は浅く、勉強量はLPIC-1と同程度です。基本情報技術者試験は、ネットワークやセキュリティ、マネジメント、経営戦略まで含めたIT全般の理論的な知識を幅広く問う国家資格である一方、LPICは実際の現場で使われるLinuxのコマンドや設定に基づいた実務的な出題が中心という違いがあります。

そのため、「広く浅い理論知識」を証明したいか、「特定領域の実務スキル」を証明したいかによって、優先すべき資格が変わります。すでに基本情報を取得している場合は、そこで得た基礎知識を土台にLPICの学習を進めるとスムーズです。逆に、これから両方を検討する場合は、実務直結の証明になりやすいLPICから始める方が、転職活動での実感を得やすい傾向があります。

LPIC vs AWS認定(SAA)

AWS認定(SAA)は、クラウドが中心でLinuxは一部のみ扱われ、難易度は「AWS Cloud Practitioner」ならLPIC-1未満、「AWS Solutions Architect Associate」ならLPIC-2相当とされています。AWS認定は、クラウド環境の設計・構築・運用に関する知識を証明する資格で、可用性やコスト最適化といった設計思想が問われる点がLPICとは異なります。

ただし、クラウド環境の多くはLinuxサーバーを基盤として動いているため、AWS認定の学習だけでは、その裏側で動くOSの仕組みまでは深く扱われません。LPICで得たLinuxの知識は、AWS環境でのトラブルシューティングや運用の質を左右する土台になります。将来的にクラウドエンジニアやDevOpsエンジニアを目指すなら、まずLPIC-1でLinuxの基礎を固め、AWS Cloud PractitionerからSAAへとクラウド側の知識を積み上げていくのが、無理のないステップアップの順序です。

3.どの資格を選ぶべきか|組み合わせ別のおすすめ

自分のキャリアプランに応じて、LPICを軸にした資格の組み合わせを考えるのも有効です。

ネットワーク+Linuxでインフラ全般に強くなりたい人

LPIC+CCNAの組み合わせがおすすめです。現代のITインフラは、サーバー(Linux)とネットワーク(Cisco機器)が密接に連携して動いているため、両方の知識を持つ人材は現場で重宝されます。CCNAの難易度はLPIC-1と近いため、無理のない順序で両方の学習を進めやすいという利点もあります。

学習の順序としては、まずLPIC-1でLinuxサーバーの基礎を固め、その後にCCNAでネットワークの知識を積み上げる進め方が一般的です。どちらを先に学んでも大きな支障はありませんが、サーバー・インフラエンジニアとしてのキャリアを目指すなら、実務での使用頻度が高いLPICから着手するとモチベーションを保ちやすいでしょう。

CCNAの資格概要は[CCNAとは?資格概要と取得するメリットを解説]で詳しく紹介しています。

クラウド・DevOps分野を目指したい人

LPIC+AWS認定資格の組み合わせが有効です。クラウド環境の多くはLinuxサーバーを基盤としているため、クラウドサービス自体の知識だけでなく、その裏側で動くLinuxの仕組みを理解していることが、トラブルシューティングや運用の質を大きく左右します。

まずLPIC-1でLinuxの基礎を固め、AWS Cloud Practitionerで無理なくクラウドの知識を追加するステップアップがしやすくなります。将来的にDevOpsエンジニアとしてのキャリアを目指すなら、コンテナ技術(Docker、Kubernetes)やInfrastructure as Codeといった分野への発展も見据え、LPIC-2まで取得して実務レベルのLinux知識を固めておくと、より高度なクラウド資格へのステップアップもスムーズになります。

Linuxの実務力を軸にキャリアを積みたい人

基本情報技術者試験より、LPICを優先する方が実務直結の証明になります。基本情報技術者試験はIT全般の理論的な知識を幅広く問う試験であるのに対し、LPICは実際の現場で使われるコマンドや設定に基づいた出題が中心のため、「実務で通用するスキル」をより直接的にアピールできます。

すでに基本情報を取得している場合は、LPIC-1から上乗せする形で学習を進めましょう。基本情報で得た基礎知識(ネットワークやセキュリティの概念など)は、LPICの学習内容ともつながる部分が多いため、ゼロから学ぶよりも理解のスピードが早まる傾向があります。

逆に、これから基本情報とLPICのどちらを先に取るか迷っている場合は、実務に直結するLPICから始める方が、転職・キャリアアップへの実感を得やすいでしょう。

4.LPICの難易度に関するよくある質問

Q.LPIC-1はどのくらいの人が合格できますか?

未経験でも100〜150時間程度の学習で合格を目指せるレベルです。Linuxに触れたことがない人でも、最初のステップとして取り組みやすい難易度に設計されています。

Q.LPIC-2はLPIC-1を取得していないと受験できませんか?

受験自体は可能ですが、LPIC-2の認定を受けるにはLPIC-1の資格が前提条件になります。

Q.CCNAとLPIC、どちらを先に取得すべきですか?

目指すキャリアによります。ネットワーク領域を軸にしたい場合はCCNA、サーバー・Linux領域を軸にしたい場合はLPICを先に取得するのが一般的です。難易度自体はLPIC-1とCCNAで大きな差はありません。

Q.LPIC-3は本当に必要ですか?

専門性の高いキャリア(セキュリティ、クラウド、仮想化など特定分野)を目指すなら価値がありますが、必須ではありません。まずはLPIC-2までの取得で、多くの実務ポジションに対応できます。

5.まとめ

LPICはレベルごとに難易度が大きく異なり、LPIC-1は初心者向け、LPIC-2で即戦力、LPIC-3は専門家レベルという位置づけです。

CCNAや基本情報技術者試験、AWS認定資格などとの比較を通して、自分のキャリアプランに合った資格の組み合わせを選ぶことができます。

学習方法や参考書については[LPIC試験対策におすすめの参考書・問題集]で詳しく紹介しています。

記事の企画・執筆

IT基盤エンジニア(ネットワーク・サーバー・クラウド・セキュリティなど)に特化した転職・キャリア支援メディア「テックドック」の編集部。業界の最新動向や資格情報、キャリア形成に役立つ知識を、実務に即した視点で発信しています。